トイレのトラブルって、介護する人にとっては大変ですよね…。

“認知症の介護をしていて大変なことはいろいろありますが、その一つは、トイレのトラブルですね。
「大人がトイレを失敗する」って、普段の生活の中ではなかなか考えられないことだと思います。
失敗しないのが当たり前で、用を足したくなったら間に合うようにトイレに行くし、我慢したり前持って行っておいたりしています。
でも、高齢者や認知症の人の中には、便意や尿意を感じる感覚が弱くなっていたり、
便意や尿意を感じても、トイレがどこかわからなくなってしまったり、
トイレに入りはしたものの便座に座るまでに手間取ってしまって…ということもあるそうです。
うちの父も、認知症になってからトイレの失敗はたびたびあります。
もう少し大丈夫と思ってしまって間に合わなかったり、
尿意を感じて「トイレに行こう」と思ったとたんに出てしまったり。
そのたびに着替えさせ、掃除をするのですが、なかなか大変です。
時には、私が夜中に目が覚めてトイレに行ったらトイレのみならず廊下まで汚れていて、真夜中に掃除する、なんてこともあります。
トイレのトラブルって、ストレスになりますよね…。
臭いもしますし、感覚的にもなかなか受け入れがたいことの一つだと思います。

でも、こういう時に叱ったり責めたりしないようにすることがとても大切なのだそうです。
介護する立場としては、汚れたのを片づけるのも大変だし、部屋まで臭って…なんてことになると、
つい「しっかりしてよ」とか「なんで間に合うようにトイレに行かないの!?」なんて言いたくもなります。
それも当然ですよね。
でも、本人だって…というより、たぶん本人が一番、とても恥ずかしいと思ったり落ち込んだりしているのだろうと思います。
失敗してしまった自分に腹が立ったり、失敗したくなくてもどうしていいのかわからなくて、混乱したりもしているかもしれません。
そこで責められたり、一所懸命にああしろこうしろと言われたら…やはり辛いし、腹が立ったりしますよね。

なので、私は、「あ~あ、またか。」という気持ちは胸の内にしまって(グチを言いたい時は、後でどこかで話すことにして)、
「年を取ったら誰でもそういうことあるんだって。そうなるくらい無事に生きてきたってことだよ。」というようにさらっと言って、淡々と掃除しています。
父は脳卒中もやっているので、時には「お父さんは病気で倒れたこともあるでしょ?その影響もあるらしいよ」と脳卒中のせいにすることもあります。
そうすると、父が少し安心したような表情になりますし、そのあと着替えを促したりするのも、比較的スムーズに行きやすいようです。

それから、トイレを失敗するようになると紙おむつを使ってほしいと思ったりもしますが、これも、なかなか受け入れてもらえないことは多いですよね。
私の家でもなかなか思うように使ってくれませんでした。
そのことでケンカのようになってしまったこともあります。

でもせめて夜だけでも使ってほしい…といろいろ考えて、こんな風に言ってみたことがあります。
「夜中にトイレに行きたくなった時、急に起きたり慌ててトイレに行こうとしたりして転んだりすると危ないよ。
それに血圧も急に上がったりして、危ないんだよ。
でもこれ(紙おむつ)をはいてたら、トイレ行きたくなっても慌てないでいいし、万が一間に合わなくても大丈夫なんだ。だから、使ってみて」と。
そしたら、案外あっさりと使ってくれました。
もっとも、ずっと同じ手が通用するかはわかりませんが…。

でも「あなたが失敗するから使って」と言われるより、「これを使えば安心だよ」の方が受け入れやすいのも、
トイレのことに限らず、認知症の有無にかかわらず、同じですよね。
それがトイレの失敗という、人としてのプライドに関わることとなれば、言い方の工夫も大事なのだろうなと思います。

そして私が言い方や接し方と同じくらいとても大切だと思うのが、ストレスや困ったことを一人で抱えないこと。
怒らないように、責めないようにと自分の気持ちをコントロールし、臭いや汚れを我慢しながら片づけ、
気を遣って言い方を考えたり工夫したりしながら接するのも、とても大変なことです。
介護にかかわる時は、家族会など自分の気持ちを話せる場所を、ぜひ持っておいてくださいね。
たくさんの人が似たようなことで困っているので、きっとわかってくれる人がいると思います。”

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